いじめ自殺などの事件がクローズアップされる度に口論される議題ではありますが、共通認識としては「いじめる方が100%悪いのは前提だけど…」ということです。
そのうえで被害者側は被害を受けないように武装する努力をすべきじゃないのか?という側と、努力では補えない部分を突いてくる加害者に対して元から気の弱い被害者には対処の限界があるという側の意見とで、水掛け論が果てしなく横行する形となります。
いじめられた経験のない者は前者の意見が多く、いじめられた経験のある者は後者の意見になりがちであることから、やはり経験者の理屈の方が優勢な気もしますけどね。
いじめられる方に原因があるってどゆこと?
発達障害がある
空気が読めない気質で浮いてしまうことがあげられます。
このタイプは本人が無自覚であるため責めてもしょうがないと教員が全体に指導すべきです。
発達障害は個性なので、それを潰そうとする方が悪いに決まってます。
もちろん他害系は返り討ちにあっても仕方ありませんが、それは極めて少数でしょう。
身体的特徴がある
デブだとかガリだとかチビだとかノッポとか色が黒いだとか髭が生えてるだとか10円ハゲがあるだとか見た目をストレートに指摘していじる行為ですね。
これは子供あるあるですが、これも親と教員が強めに言ってるべきですね。
身体的特徴を治せというのは無理なので、この時点で「いじめられてる方にも問題がある」という理論は早々に破綻します。
ジャイアンのように強ければ確かに誰も何も言ってきませんが、だからといってその為に腕力を鍛えて力で捻じ伏せろと言うのも極論ですしね。(正解なんだけども)

暗くて孤立している
性格と気質なのでこれも個性であり、そんな子でも深く話して解りあえれば笑顔も見せるわけで、単純にパッと見陰キャだからといって見下す方が問題アリなわけです。
おとなしい子というのは基本的には優しくて良い子が多いので、多少ノリが悪くても良い意味で放っておけばいいのであり、わざわざ煽るような真似をしていじる方が悪いのです。
気が弱い&力が弱い
世の中は弱肉強食なので子供の世界でもそれは如実に露骨です。
学校は治外法権のような場所なので力が全てのリアル世紀末なのです。
だから気が弱かったり力が弱ければ格好の餌食となり、いじめの標的にされてしまいます。
それが嫌なら精一杯武装してハッタリをかます努力をしなければならないのです。
「いじめられる方にも問題がある」と言う人は大部分これが言いたいのでしょう。
要はいじめられる人は最低限の武装をするぐらいの努力をしてるの?ってことです。
でも誰もがそんな器用な処世術を幼いうちに身に着けてるはずもなく、ありのままでいいと温室で育てられてきた素直なお子さんには武装する意識などあるはずもないので、厳密にはその親が子供に集団生活での処世術を教える必要はあるかもしれません。

いじめられっ子が努力改善すればいじめはなくなるのか
ターゲットが変わるだけでいじめは根絶できないという現実
自分だけのことを考えれば自分がいじめられないように立ち回ることはできるかもしれませんが、学校からいじめを根絶することは生徒一人の力では到底無理ですし、どんなにやる気のある教師がいたとしてもせいぜい1クラスが限界です。
つまり全国全校全クラスの全教員がいじめに対して強い気概を持ってすればいじめを無くすことは不可能ではありませんが、全教員にその資質を求めることが現実的でない為、実質不可能となります。
だからせめて生徒一人一人が自分自身を守ることで精一杯であるし、でもそれでいいのです。
いじめられっ子を見たらみんなで守ってあげよう!と言うのは、街で浮浪者を見かけたらみんなで施しをあげよう!と言うのと同義で、現実的ではないという事です。

いじめる側の不快な圧力は逆転要素を孕んでいる
一方の強者側だって何かの拍子でその地位が転落する危険は常に孕んでいます。
「あいつちょっと調子乗ってるよな」と誰かが呟き、それに同調する者が複数のっかれば途端にそれまでのボス的なトップがハブにされることもありえます。
しかしそのほとんどは一時的なもので(無視程度)、元から自力のある者は多少反省して人間力を高めて更に成長するもので、映画「声の形」のようなケースに発展することは極めて稀です。(所詮フィクション)

大きな罰則でいじめっ子の意識を矯正するしかない
だから突き詰めれば結局は加害者側を罰則&排除するしかないのです。
被害者側を匿ったり逃がす方が手っ取り早いのですが、長い目でいじめの根絶を視野に入れるなら、やはりいじめをすると多大なリスクが生じることになることを教育するのが一番でしょう。
なのでまずいじめっこ気質な子供の親に対して学校側が牽制して忠告するべきで、そうすることでいじめっ子の親も自分の子供に対して「転校させられて罰金支払わされる事になるよ!」と言えば子供だっていじめが対価に合わないとすぐに気付くというものです。
こんな簡単なことがいつになっても行われず、今でもほとんどの子供がいじめ行為がリスクだなんて思ってもいないためにいじめがなくならないのです。
リスクを冒してまでいじめを行おうなんて思う人間はほとんどいないのだから。
つまりいじめっこの親を抜本的に教育するのが一番理に適っているのです。

いじめられるなら武装する努力はしよう
いじめっこは訴えられたら詰むよ?
未成年の場合被害者も加害者も結局は親の監督保護責任