「いじり」と「いじめ」は似て非なるものです。
いじられてる側がおいしくなかったり、内心不愉快な場合はいじめ確定となるので、いじられ側の主観判断に委ねられます。
つまりいじってる側が「これはいじめじゃないよ」と言い切る権利はないのです。
テレビの芸人の世界ではいじられ芸人は仕事としてギャラが発生してるので成立していますが、リアルの日常で一般人がそれを真似ると大抵いじめとなってしまうのは、いじられ側になんの旨味もないからです。
つまりいじり・いじられの関係を成立させる事は、実際にはとても難しいということです。
子供にいじりいじられは成立しない
社会人の間でのいじりといじめの境界線でさえ曖昧ではありますが、それでも大人の場合はある程度のラインをわきまえるものなので、露骨ないじめよりも微妙ないじりの方が多いものです。
しかし子供の場合はいじる側にスキルが圧倒的に足りないので、いじめの域にあっさり達してしまうのです。
小中学生はもちろんのこと、高校生でも上手に笑いに昇華できるいじりが出来る子はかなり希少なので、未成年のいじり=全部いじめと認識してほぼ間違いはないと言えるでしょう。
中高生のいじり=全ていじめ認定
高校生にもなるとお笑い通を自負して自身のつっこみの腕を過信してしまうイタイ馬鹿があちこちに芽吹きますが、所詮は人生経験の足りない親の庇護の下で生きてる子供なので、仲間内で笑いをとるにしても立場の弱い者をバカにして笑いものにするくらいが関の山で、いじられ弱者を輝かせようという思いがあるはずもないため、得てして残酷になりがちです。
いじられる側がいじる側に感謝してこそいじり成立となるのですが、そんなことは99%ないのが学生間での現状です。
いじる側には高度なコミュ力と愛情が不可欠
いじりの鉄則として必ずいじる側はいじられる者に対して愛情がなくてはなりません。
ふたりの間に信頼関係があってこそであり、嫌いだからいじるとか、バカにして嘲笑するようないじり方では、完全にいじめ案件となってしまいます。
その為いじる側には高度なコミュ力が要求されるわけで、ひとりの弱者を毎回いじるのではなく、誰彼構わずツッコミまくるくらいの傍若無人さとセンスが備わっていなければ、いじり行為は許されるものではないということです。
場を支配するいじる側のルールと資質
いじる側のルールとしては、確実に笑いをとることが条件であり、もしすべった場合はいじった相手に渾身の謝罪をしなければなりません。
人が複数いる場所で話題の中心となり、その場の空気を支配している者には必然的に誰かをいじる権利が与えられるものですが、そのチョイスやネタふりを誤るリスクを想定すると、普通の人間はしりごむものですが、そこで踏み込んで陽気に前に出れる人間というのは限られており、サイコパスの資質を持った者と見てまず間違いないでしょう。
いじられキャラの処世術
一方いじられる側にもセンスやスキルが要求されます。
お道化ることで場の空気を凍らせずに軟化させられるかは、全ていじられた側の反応で決まると言っても過言じゃありません。
笑われてると思うと悲しくなりますが、笑わせてると思えば傷つく必要がなくなります。
いじられキャラは親しみ易さが最大の長所であり、人気者と紙一重でもあります。
いじられる事が好きな人なんて本来いませんから、いじられキャラでいることに満足してる人なんていないはずです。
でも、人気者になりたいと思う人ならわりといるはずです。
ですのでいじられキャラは人気者への下剋上の最大チャンスでもあるので、そのポジションをうまく利用しておちゃらければ、案外明るい未来が開けるかもしれません。
いじめられてると感じたら笑ってはいけない
しかしその一方で本当は不快なのに、場の空気を優先して自分を殺してヘラヘラと笑ってやり過ごすといういじられキャラが圧倒的に多いのが現実です。
それがエスカレートしていじめとなるわけですから、自身が不快と感じたなら絶対に笑うべきではありません!
場の空気を壊してでも怒るべきです。
空気を壊してるのはあなたではなく、あなたを怒らせたいじりの下手な、目の前のイジリー岡田なのですから。
怒れば金輪際いじられる事がなくなる代わりに孤立するかもしれないわけで、孤立が嫌だから笑ってやり過ごすという人があとを絶たないのでしょう。
確かにいじられるストレスと孤立のストレスは人それぞれですが、個人的には一時的に孤立を選んでそこから質の良い友人を探せばよいと思います。
いじられキャラとしてでなきゃいられない仲良しグループなんてニセモノなので、とっとと脱退した方が精神衛生上良いと言えます。
芸人じゃないんだから、いじるのも、いじられるのも、良い事ではないです。
質の良い人間関係を築けるように、環境はよく選別しましょう。
未成年のいじりは全ていじめ確定
安易に人をいじってはいけない
いじられキャラは人気者に昇格しろ!