Amazon Prime Videoにて世界名作劇場シリーズ18タイトルが見放題となりました!
良い時代になりましたね。
けど「ルーシー」「アンネット」「カトリ」の暗黒期三銃士は外されてます。
なんでこうゆうことするんかね?
コンプリートじゃなきゃ意味ないじゃん。
むしろマイナーな作品こそこの機会に見ようって思うものじゃないの?
解ってないよなー。
世界名作劇場 ランキングおすすめベスト20発表!
日本アニメーションが制作した世界に誇る良質アニメコンテンツ「名劇」ですが、日曜夜7時半フジテレビ系列放映枠で23年間(1974~1996)一年間一作品単位で放送されたわけですが、子供の道徳の教材としてこれ以上のものはないと思います。
私がリアルタイムで見ていたのは90年の「あしながおじさん」以降ですが、しょっちゅう「トムソーヤー」などは再放送されてましたけど、他の作品はビデオで遡って視聴したりしながらシリーズのほぼ全部を視聴した私が個人的なベスト20をランキング形式で発表したいと思います。
20位 大草原の小さな天使ブッシュベイビー(’92)
名劇作品中もっとも時代背景が近年である設定の作品(1965年くらい)。
作画は安定しておりヒロインのジャッキーもボーイッシュながら可愛いのだが、内容が大人の密猟の話でとにかくつまらない!!名劇特有のハートフルな展開とかもほとんどなく、マスコットのブッシュベイビーも動きがリアルすぎて愛着が湧かない。
主題歌も軍歌みたいな物々しさで、大友克洋の世界観が好きな人にはオススメかも。
19位 小公子セディ(’88)
珍しく男の子が主人公なのに平坦すぎる何もない展開が退屈すぎて前半で脱落。全部見る事ができませんでした。名劇中もっとも地味で影が薄く語られる事が皆無な作品。
18位 南の虹のルーシー(’82)
これもかなり退屈で中盤脱落しましたが、最後の方のオリジナルエピソードである主人公が記憶喪失になってしまうところと親父が酒に逃げてダメになっていくところだけが見どころで、内容はあまりないよう。
最後もジャンプの打ち切り漫画のような尻切れトンボな終わり方で、名劇中最下位の低クオリティかも?
素敵なOPとは逆にEDの歌はひどい。
ヒロインの声がミート君(キン肉マン)でうるさいけど毎度の姉妹喧嘩のかけあいは悪くない。
17位 小公女セーラ(’85)
80年代の名劇中期の中では断トツの人気と知名度を誇る作品なのですが、個人的には大嫌いな作品で、とにかくひたすら陰湿ないじめに耐え抜く姿を描く胸クソ展開で、あまりに不愉快なので別記事でまとめてます。
小公女セーラは救いようのない絶望的いじめ虐待アニメだ!いろんなアニメを見てきました。
近年のアニメでもえげつないいじめ描写をする作品はいくつもあります。
例えば「魔法少女サイト」の第...
16位 トラップ一家物語(’91)
名劇初の成人が主人公(それでも18歳)。
子供が複数いて題材設定も悪くないんだけど、なんか全般的に薄っぺらい。
面白くなりそうで面白くならない事にフラストレーションで、可もなく不可もない作品であるという点が最大のマイナス要素。
終盤怒濤の展開でハラハラするのですが、詰め込み過ぎてまとめきれてないのが惜しくて残念。
15位 ふしぎな島のフローネ(’81)
これかなり視聴率もあって評価も高い作品なんだけど、個人的に受け付けなくて全く見てないんでこの順位。
まず名劇は日常を描いてこそという固定概念が私の中にあるので、基本的にこういったサバイバルアドベンチャーものというのは違う気がするんですね。
あとヒロインがブスすぎて見れたもんじゃないんですよw
父親が頼りになりすぎるチートな部分含めて、私は見ようと思えないのですが、名劇中最も健全な作品かと思うので、一般的には一番薦められる作品かもしれません。
14位 フランダースの犬(’75)
終盤の鬱展開は秀逸なんですが、前半がとにかくゆっくりで、原作も終盤だけの薄い本である事から、かなりアニメは良く言えば丁寧に肉付けされていて、コゼツとハンスの嫌な大人描写はトラウマもの。
さすがに画が古すぎて、90年代に日テレ系で密かにリメイクされた2クールで構成された同作の方が格段にオススメなのですが、出回ってるのは元祖のこちらになってしまいます。
2時間の映画で見るには素晴らしい作品ですが、52話ではさすがに間延びしますね。
有名すぎるラストシーンと明るい主題歌が日本人の琴線を永遠に震わせます。
13位 母をたずねて三千里(’76)
冒険ものは好きじゃないという理由から長らく避けていたのですが、数年前に再放送で観る機会がありまして、試しに見て見たら古い画のわりに臨場感のある構図(宮崎駿の手腕?)でマルコ目線で旅してる感覚になれるクオリティに驚きました。
これ高畑勲監督の最高傑作じゃないでしょうか。
主人公が結構勝ち気なやんちゃ坊主で、陽気なイタリア人のおっちゃんとかその娘のどことなく陰のある少女とか旅の途中で仲良くなる少年とか脇役のキャラ描写も魅力あるんだけど、最後目的の母ちゃんが美人じゃなくて太っ腹でガックリw
12位 あらいぐまラスカル(’77)
ラスカルを愛でるだけと勘違いしてはなかれ。思春期を迎えようとする頃の少年が大人と相対する時に抱える複雑な気持ちの揺れなどを細かに描いてて瑞々しい。
後半あらいぐまが害獣とされる部分もしっかり描かれており、やがて涙の別離に繋がるのだが、古き良きアメリカの片田舎の生活感がとてもよく伝わってくるので、洋もの日常ドラマ好きにもオススメだし、最も安心して親子で楽しめる作品かもしれないが、人物の作画がちとキツイ。
11位 アルプスの少女ハイジ(’74)
これも「クララが立った!」ばかりを懐アニ特集で扱われる為に、一部分だけを見て誤解されてそうな作品。実際私も長らく誤解してました。
個人的にハイジの声(コロ助)が嫌いでして、受け付けなかったのですが、これもたまたま見掛けた再放送を見たことで、作品に対する誤解を改める事になりました。
クララが立ったなんて最後のオマケなんですよ。
ハイジの物語の柱は偏屈で人間嫌いのじいさんがハイジによって少しだけ頑なな心が氷解していくというお話なんですね。
物語の途中ハイジが無断で叔母にクララ邸に連れ去られて、その後ホームシックにかかりしばらくして突然帰宅してきたハイジと、おじいさんとの再会シーンこそが涙腺崩壊の泣き所なんですよ!
「クララが立った!」とかどうでもええねん!!
10位 ナンとジョー先生(’93)
主人公の二人より男子生徒のナットとダンの方が存在感ありましたね。
若草物語のジョーが作家でなく教師になっていたということですが、若草とは完全別作品として切り離してOK。
子供たちの中での人間関係を緻密に描写していて、社会性がないと子供も生活を守るのに大変だと思わせる。
名劇らしくあろうとした最後の佳作。
9位 ロミオの青い空(’95)
腐女子人気爆発!男子の友情と生き抜く力に焦点をあてた泥臭い成長物語。
賛否両論まっぷたつですが、個人的にはロミオが素直で好感持てるし良かったです。
当時のKinKiKids二人を彷彿とさせるようなロミオとアルフレッドの萌える関係にとどまらず、裏切りや懺悔などしっかりとした人間関係を解り易く描けていて評価できる。
8位 牧場の少女カトリ(’84)
視聴率が落ち込み過ぎて打ち切りもよぎった程の名劇暗黒時代の戦犯と酷評されるまでもない程に誰の記憶にも残らない空気のような作品ですが、個人的には好きです。
確かにストーリーが全くないというか、幼いカトリが家を出て働いてるというだけなんですが、他の名劇作品と比べてそれほどひどい目にも遇わず、ひたすらゆるいのですw
主人公のカトリが可愛いので鑑賞に堪えられますが、カトリのデザインがペリーヌやフローネだったらアウトでした。ポリアンナでも厳しいです。
カトリだから許される内容。健気で優しく頭が良くて働き者で、ただ見てるだけで癒されるのです。
7位 愛の若草物語(’87)
これは原作が有名にも関わらず、アニメとしては構成がズサンでオリジナルエピソードも余計なモノばかりで粗が目につくのですが、それを補うほどのキャラデザの魅力(耳すまの近藤喜文監督)で、動いて喋る四姉妹の日常にただただ萌える作品。
おしゃまでわがままなんだけど末っ子のエイミーが最高にキュートで、原作のジョー視点ではなくてエイミー視点で描かれてるところがこのアニメの特色。
南北戦争の背景下でありながらのんびり暮らす母子家庭の日常もので、実際戦争中の市民の暮らしって案外そんなもんなのかもしれない。
次回に続くのあと、次の回の前半Aパートで話が決着して後半Bパートで別の話に変わり、また次回に続くという繰り返しが多かったのが非常に見にくくて残念。
6位 私のあしながおじさん(’90)
これも有名な原作ですが、アニメはより恋愛色が濃くなっており、もはやジャービスが全然おじさんではなく、ハイスペックなお兄さんなんです。
これがもし中年短足おじさんだったら全く恋愛展開にはならなかったんだろうなと思います。
でもそんな穿った視点で見ずに、ストレートに孤児出身でありながら勤勉でハツラツと院生活を謳歌するジュディの青春として観ると、思春期の苦悩が詰まってて傑作です。
ジュディのキャラデザが可愛くないのですが、これはこれで良しです。
ジュディはちょいブスで劣等感にさいなまれてるぐらいが丁度良いのですから。
5位 赤毛のアン(’79)
これも有名な原作で文系女子のバイブルですが、まず作画がこれまでのもの(ペリーヌ以前)と一線を画し、非常に美しく描かれてます(これも若かりし近藤喜文作画監督の功績)。あと主題歌のOPとEDが派手で壮大なオーケストラで腰抜かす。
名劇主要キャラ最多出演の声優山田栄子のアンの発狂演技も圧巻。オーディションで島本須美(セーラ)と競ったそうですが、山田で正解です。
子供時代のアンはメンヘラで面白いですが、成長してマトモになっていって、それを寂しく感じるマリラの心情こそがこの作品の真髄でしょう。
後半止め画を使って解説だけで駆け足だったのが非常に残念(構成考えとけよ)。
これは完全大人向け作品で、子を持つ親がマリラ視点で鑑賞するぐらいが丁度良く、子供が見てもアンの激しい気性にすら共感できないと思います。
4位 わたしのアンネット(’83)
ハイジと対を成すアルプスダークストーリー。
キリスト教の贖罪(罪と許し)が根底にあり、許したいのに許せないアンネットと、許されない中でどう償っていくかに苦しむルシエンの、幼なじみの子供同士が織り成す愛憎劇という暗いテーマであるのだが、事件の核である幼子のダニーの愛らしさに視聴者と劇中キャラも救われる。
人が持つ複雑な感情(嫉妬や軽蔑)を子供のキャラを通して見せつけられるので、負の感情に対する免疫がないと離脱してしまう恐れもあるが(事実当時の視聴者は脱落者続出)、臭いものに蓋をするのではなく、これこそ子供の情操教育に良いと思われる。
3位 愛少女ポリアンナ物語(’86)
どんな境遇でも「よかった」を探せという亡き父の教えを遂行する少女が、心の曇った大人たちに愛を届け配り、いつしかその大人たちが今度は事故で傷ついたポリアンナに恩返しを試行錯誤するというハートフルストーリー。
プロローグがイマイチ湿っぽくて入り込みにくいのですが、そこを耐えるとポリアンナのキャラクターに視聴者側も励まされていきます。
最初あんまりビジュアルは可愛くないなと思うのですが、観てるうちにポリアンナに萌えてくるんですよ。作中のジジイなんか少女に恋して求婚して断られて拗ねちゃったり笑えます。
愛とは何か。ポリアンナが解り易く教えてくれます。
2位 ペリーヌ物語(’78)
名劇最高傑作とも呼び声の高い非の打ちどころのないストーリーテリング。
全53話の中で削っても良いような無駄な一話というのがひとつもなく、全てが伏線となっており、フラグ回収の都度心地良いカタルシスもある。
フランダース同様こちらの原作も後半主体の薄い本で、アニメの前半の母との旅はアニオリの長尺で丁寧に描かれているのだが、間延びすることなくむしろ母親との旅の道中の思い出を重ねた事で、よりその後の悲しみを視聴者にも感情移入させる事に成功している。
ホームレスにまでなりどん底を経験するもおじいさんの工場に匿名で潜入してからのペリーヌの成り上がりっぷりはドラマとして普通に面白い。
ムードメイカーの駄犬として頑張ってきたバロンが後半空気になってしまったのは残念だが仕方ないか。
唯一にして最大の減点部分はとにかく作画がひどい!キャラものっぺりしてて初見で見るにはキツイものがある。絵はもう我慢するしかない。それを補い余るほどのシナリオは必見で、大人が昼ドラ視聴感覚で見れる作品だ。
1位 トムソーヤーの冒険(’80)
栄えある大賞はトムに決定。
私が人生で一番何度も視聴したアニメかと思う。(三年に一度は再放送しててその度に見てたから)
これはもういつの時代に何歳で見ても面白いんですよ。もちろん子供も楽しめる。
野沢雅子が少年の声をあてたら全部名作になってしまうというものですが、トムの何が素晴らしいってわんぱくだけどすげぇいいヤツなんですよ。
トムが惚れた女の子も中盤には逆転して女の子の方がトムに惚れちゃってるんですね。でもトムは女の子との約束よりも親友ハックとの友情を一番に優先するんです。
古いアメリカのど田舎の少年の長い夏休みに起こる様々な事件をカラッとコミカルに描いた名作中の名作。
タイトルは「冒険」ですが、少年の日常は冒険に溢れてると解釈して間違いないでしょう。
まとめ
尚、2007~2009の間にBSで放送された「レ・ミゼラブル少女コゼット」「ポルフィの長い旅」「こんにちはアン」も公式の名作劇場作品としてカウントされますが、放映時期が離れてるのと私個人が全く視聴していないので除外させていただきます。
あと96年の打ち切り二部作「名犬ラッシー」「家なき子レミ」は2クール作品なので除外というか、除外しなくても最下位のクオリティです。
あと「ハイジ」は制作もスポンサーも違うため正確には名劇枠ではないのですが、作品の性質は完全に以後のものと同系統であるので、名劇作品と認定します。
アニメ世界名作劇場は日本が誇る最良コンテンツです。
是非視聴できる機会に気になる作品を視聴することをおすすめします。どれも太鼓判です。
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