キン肉マンの新作アニメの出来が良くて好評のようである。
まさか40年の時を経て再び「キン肉マン」の世界に魅了されるとは思ってもみなかったが、ブームを巻き起こしてその後のジャンプのフォーマットを作った割に過小評価されていた作品なので、ここへきてのこれは非常に嬉しい。
団塊ジュニア(氷河期世代)を対象にしたリバイバルブームは確実にきてますね。
数が多いから商売として見込めるという当然の狙い定めですな。
完璧超人始祖編とは
原作漫画は10年以上前から描かれたものなので実はそれほど新作でもないのだが、それでも当時でも20年以上ぶりの「キン肉マン」のストーリーの完全公式続編ということで、コミックスも1巻からではなく再開という形で38巻からというのも心を揺さぶられましたね。
それまでにキン肉マンの息子の万太郎が主人公の2世の物語も描かれたりもしましたが、そこまでの評価は得られず、この完璧超人始祖編こそがファンが待ち望んでいたキン肉マンの真の続編だったんです!
懐かしのザコ(正義?)超人達が甦り、主人公のキン肉マンよりも先に見せ場を作る7人の悪魔超人達が物語のゴングを鳴らすというエモい演出よ。
かつて小学生だったアラフィフ男子とその子供が一緒に視聴できるこの面白さ!
「キン肉マン」はやっぱり名作だった!
7人の悪魔超人
ミート君のバラバラになった身体のパーツを取り戻せ!というストーリーで、「キン肉マン」の人気がどんどん急上昇しましたね。
現在50歳の自分が10歳の時(84年)に「キン肉マン」ブームがピークだったのですが、その頃すでにジャンプの雑誌では夢の超人タッグ編が終盤で、アニメとコミックスでこのへんは補完しましたね。
ステカセキング
初戦のキン肉マンの相手がこの超人なのですが、一見ふざけたキャラクターですが、キューブマンとかと違ってしっかりと必殺技があり、超人カセット全集はなかなかのアイデアだったと思いますし、なかなか面白い勝負でした。
最後は昔のダメ超人だった頃のキン肉マンのテープを入れてしまい敗北するというオチも悪くない。
「あの超人に化ければいいのに・・!」とモヤモヤするあたり色々と夢のある超人です。
ミスターカーメン
ゲテモノ揃いの悪魔超人の中では人型フォルムで、パッと見は作中でも珍しいイケメン。
しかし何故か作者からはまったく愛されておらず、新旧共に不遇な扱いで終わるところが個人的には哀れみを込めて一番気になる存在でした。
試合では終始ブロッケンJrを圧倒しますが、結果的には乱入したモンゴルマンに倒されて敗れた事に。いやいや普通に正義超人側の反則やんw
これが許されていいならなんでもありやんw
「キン肉マン」は敵キャラの特徴的な笑い声がひとつの味なのですが、このカーメンは「マキマキマキ―」と言うのが個性的で好きですw
ブラックホール
一方こちらは明らかに作者に贔屓されてる優遇悪魔超人ブラックホール。
キン肉マンとの闘いでは四次元殺法で苦しめるが、キン肉マンのおならによるホワイトホールで敗北するという、まだこの頃は下品でコミカルな風味も作中健在でしたね。
その後何故かペンタゴンとコンビを組んで再びキン肉マンチームとタッグ戦で激突するが、この時は非常に違和感でしたね。
そもそもペンタゴンとブラックホールの関係性とか一切描かれておりませんし、ペンタゴンは一応正義超人側だし、ブラックホールはキン肉マンに倒されて死んだと思ってましたから。
スクリューキッドとケンダマンを乱入させるのならむしろここでしょ?
モーストデンジャラスコンビと2000万パワーズの試合もっと観たかったわー。
アトランティス
これ最初見た時仮面ライダーアマゾン?って思いましたw
ロビンマスクに勝ってキン肉マンと勝負するので、ソロで2戦描かれたという意味ではわりと優遇キャラですね。
個人的には7人の悪魔超人の中で一番嫌いですね。(外見とかキャラが)
ザ・マウンテン
カーメンの次に不遇なキャラかもしれませんが、こちらは柔道着着た山なのでそんなもんかと思いますw
テリーマンと五分な戦いで最後一緒に谷底に落ちたので引き分けかと思いましたが、登って生還したテリーマンの勝利ということで、山超人なのに谷底に落ちたら死んでしまうんやーとあんまり納得できませんでした。
マウンテンが勝つ試合がそもそもイメージできないので、負ける為に生まれたキャラクターと言えるでしょう。
スプリングマン
ビジュアル的にはコミカルなバネ超人で、とても悪魔には見えないし、バッファローマンの隣りに座るナンバー2であることも認め難いのですが、面白いのでまぁいいでしょうw
ウルフマンに圧勝し、モンゴルマンともそこそこいい勝負をします。
完璧超人始祖編でのバッファローマン横の立ち位置でビジョンを観戦してる姿は違和感ありながらも可愛いので許しますw
活きった性格なのもイイw
バッファローマン
やっぱカッコイイですよね。
1000マンパワーですし。
正義と悪魔をうろちょろする風見鶏なのは信用できませんが、憎めない魅力があります。
ウォーズマンに圧勝し、キン肉マンとの激闘も良かったです。
タッグ編でモンゴルマンと組むのも読者の期待に応えていて最高なコンビでした。
敵にするとやっかいだが味方にすると頼りにならない、まるでかつての2ちゃんねらーのような存在、それがバッファローマンなのです。
6人の悪魔騎士も楽しみ
スニゲーター
スニーカーとワニが合体した超人。
悪魔騎士とキン肉マンとの最初の一戦だが何故か印象が薄い。
変身型で技のバリエーションも豊富なんだけど魅力がないんだよなー。
プラネットマン
惑星超人ってのもワクワクしますが、こちらも何故かパッとしません。
見せ場としては正義超人達が人質になってキン肉マンが苦悩する所ですかね。
唯一「キン肉マン」の人気が沈みかけたのがこの時期らしいです。
なのでその後にウォーズマンの体内でテコ入れしたそうです。
新作の方でもスニゲーター&プラネットマンは撃沈敗北します。
ジャンクマン
ロビンマスクに敗れただけに終わる戦歴ですが、インパクトはアリ。
なんと新作では勝利するそうなのでアニメの活躍が楽しみです。
もうちょっと顔の造形考えてあげて欲しかったですw
ザ・ニンジャ
こちらは人気キャラに格上げされた感のある作者にも贔屓されてる悪魔超人。
ブロッケンとの死闘の末に死んだはずが後にソルジャーチームに合流します。
どんどんカッコ良く姿と技をブラッシュアップしていくのが魅力のキャラです。
アシュラマン
カーッカッカッカの高笑いでお馴染みの魔界のプリンス。
6本の腕に三つの顔を持つ憎たらしい程に小賢しい悪魔超人。
テリーマンに引き分け、キン肉マンに敗北するが、タッグ編で再びテリーとスグルにそれぞれ挑みます。
更にソルジャーチームにも加入しますし、間違いなく作者のお気に入りですね。
サンシャイン
新参のジェロニモに敗れますが、タッグ編でリベンジします。
「キン肉マン2世」では結構いい役どころで登場します。
アシュラマンが永沢ならサンシャインは藤木です。
なので悪魔のわりに相対的に性格が良さそうに映るのが彼の持ち味です。
悪魔将軍
作中最強最悪の敵にして本当に大嫌いなキャラです。
表情はないですし、冷酷無比な性格で、痛覚がないという恐ろしさ。
地獄の断頭台VSキン肉ドライバーはDBに例えるなら悟空VSフリーザでしょう。
正義超人の格と人気と優遇不遇度
テリーマン
読者人気は低いが作者には優遇されている。
キン肉マンの最古の親友であり、タッグパートナーでもあるので、ナンバー2確定。
今回の完璧超人始祖編でも主役のキン肉マンを差し置いてフロントに立って解説に徹しているし、なくてはならないキャラでしょう。
ロビンマスク
読者人気まぁまぁ、作者からも優遇されている。
こちらも色々と語り尽くせない程の歴史のあるキャラなのでナンバー3ですね。
あんまり強そうにも見えないんですけど、作者に贔屓されてるので肝心なところでは勝利するイメージ。
ラーメンマン
読者人気最高、作者からも優遇されている。
一番おいしいところをかっさらっていくキャラですよね。
モンゴルマンとしての活躍はもちろん、王位争奪編の時のゼブラ戦での連勝はチートでした。
絶対に爪痕を残すし、負ける時もただでは負けないイメージ。
ウォーズマン
読者人気高い、作者からは不遇扱い。
使い勝手は悪くないんだけど、故にかませ犬になりがち。
誰もが認める実力派超人なんだけど、最初期のビッグファイト時が一番強かったイメージ。
ザ・万力を倒した時のような悪魔がかかった強さを期待したい。
ブロッケンJr
読者人気まぁまぁ高い。作者からは優遇されてる。
ブロッケンはあんまし強そうじゃない感じが魅力なんですよね。
運が良いのか試合の内容はいつも悪いのに戦績は悪くないんですよねw
正義超人の中でも誰とでも絡めるところが強味か。
でもこのナチスルックが作品の海外進出にかなりネックになったみたいね‥。
ジェロニモ
読者人気低い、作者からはやや不遇。
後輩キャラとしては良きポジショニングだとは思う。
完璧超人始祖編で最初にボコボコにリンチされるのは気の毒w
サンシャインとの地獄のローラーは永遠に語り継がれる。
ウルフマン
読者人気最低、作者からも超不遇。
ここにラインナップするのもギリギリな位置づけなんですが、一応7人の悪魔超人編にもタッグ編にも参入したので(どちらも即敗退)正義超人一軍入りです、おめでとう!
カナディアンマンよりは上という程度ですかね?
ビビンバ派?マリしゃん派?
この作品珍しく漫画とアニメではヒロインが違うんですよ。
こんなの他にないんじゃないかな?
これは別に意図したものではなくて、原作ではビビンバの存在が空気な為、何も考えずにマリしゃんをヒロインに育てたのですが、キン肉星王位争奪編ではビビンバがヒロインとして不可欠な存在となり、キン肉マンの妃になる事が確定している為にちとややこしいことになってしまったんですね。
でもアニメではマリしゃんがすでにヒロインとしての地位を確立させていたため、政略結婚によって別れるみたいな話になってきてしまうので、非常に難題を突き付けられることになってしまったのです!
一応「キン肉マン2世」の方で二人の現状は描かれており、ビビンバは奥さんに納まり万太郎を産み、マリしゃんは嫁がずに養子の娘を養育しながらもキン肉マンへの想いを密かに抱いたままみたいでなんとも健気ですね。
ただアニメの方では完全にマリしゃんがヒロインとしてレギュラーで出ているので、これを無視するわけにはいかないでしょう。(漫画はどちらもほぼヒロイン不在)
そもそも二人は性格も違うし良いライバル関係にもなれそうだから、旧アニメでもビビンバはミート君の横に本来置いておくべきでしたね(結果論ですが)。
ビビンバとキャラが被るので奈津子さんに退場してもらうか、でもテリーマンの恋人としてキャラが立っていたので、女性が少ない作品ですし、3人居てもよかったですね。
今回このへんをどう描かれるのかちょっと心配です。
小学生時代の思い出の必殺技体験
パロスペシャル
ウォーズマンの必殺技。
これは現実的に出来ちゃう技で、また試したくなる技でもあるんですよ。
もちろん相手に承諾を得ないと技をかけることは不可能なんですがw
これ技をかける方はおんぶされてる感もあって気持ちいいんですよ。
一方かけられてる側になると、本当に腕が逆方向に折られる痛みで即ギブです。
小4の時は10回ぐらいかけたりかけられたりして遊んでましたねw
キャメルクラッチ
ラーメンマンの必殺技。
これは単純すぎて美しくはないのですが、破壊力共に強烈ですよね。
実際にやると本当にヤバいです。絶対に遊びでもやっちゃダメです。
やられる側はマジで顔面蒼白で死にそうになります。
エビ反りに引っ張るだけなので簡単に出来ますが、加減しないと泡噴きます。
危険です。
サソリ固め
ケンダマンの必殺技。
これは1,2,3と足を巻いて引っかけてからグルんと廻って反転させて足を持って体重をかけて相手の腰に座りエビ反りにさせるという一連の流れがプロレス技っぽくて気に入ってました。
これも素早く力強くやると足腰がヤバいですので危険です。
ゆっくり弱くやることでも形は成立するので信頼関係が重要です。
まとめ
キン肉マンはドラゴンボールや北斗の拳と同じくらい面白い作品です。
もっと評価されて良いとずっと思っていました。
実際に83年~84年頃は本当にキン肉マンの人気すごかったです!
あの頃のワクワクが甦るのが完璧超人始祖編の魅力です。
アニメの制作にも相当な熱と愛情が感じられるので、本当に良かったです。
しばらく毎週の楽しみができて嬉しい限りです。