心の声を聞け

メトロノーム

僕は一体何をやっているのだろう。

確実に破滅へ向かっている。

着実に堕落を辿っている。

敗北が見えてきた。

一発逆転を狙ってるのは誰も同じ。

誰もが誰かを出し抜く事を考えてるのさ。

澄んだ瞳で笑う君が好きだった。

けどその奥の魔性を僕が見抜けなかっただけ。

熱く夢を語るあいつが好きだった。

けどその腹の奥の黒に僕が気付かなかっただけ。

だからといって彼等を恨むのはお門違い。

誰も悪くない。僕がバカなだけだ。

そして僕だってたいして変わりはないんだ。

いい事があると単純に浮かれまくるけど いい事がないだけですごく鬱になる。

何も悪い事もない平穏なのに不幸な気になる。

上を目指す事は悪くないが、結果自分を苦しめる。

描いてるヴィジョンに到達できない苛立ち。

愛されたいと願う欲望の一人歩き。

満たされる事のない心。

生きる事や愛する事の意味を考えるのって不毛だと気付く。

それはまるでセックスする相手もいないのにコンドームを買うようなものである。

僕の感情の起伏は毎日ひどく揺れるから 自分自身を演っていてものすごく疲れる。

一定のリズムをとってもう少し穏やかに 日々という名の五線紙を奏でられないものか。

180度に揺れる狂ったメトロノームが僕そのものなんだ。

壊れる一歩手前なんだ。

僕の天気が君次第で変わるなんて非情に癪だけど、 君の天気も僕次第で変わるというのなら、 もっと君に優しくしなきゃって思うんだ。