僕はかなりのアニメを見てきたいわゆるアニオタなわけですが、いままで視てきたアニメの中で一番好きな作品は何?と問われたら、迷わず「エスパー魔美」と答えます。
多感な時期(中学生)にリアルタイムで見ていたというアドバンテージももちろんありますが、これほど良質なテレビシリーズ作品というのもそんなにあるものではありません。
アニメ「エスパー魔美」がいかに素晴らしいか、魔美愛をここで語らせていただきます。
ヌードモデル問題は野暮でバカらしい
「エスパー魔美」といえばよく知らない人が真っ先に思い浮かべるイメージは、父親が娘をヌードモデルにしてるけしからん漫画でしょ、だ。
実際このことがネックとなり、地上波再放送がほとんどないのだ。
これだけ素晴らしい道徳的な作品だというのに、ごくたまに描かれるワンシーンのヌードモデルという下世話な偏見だけが独り歩きして、視聴の機会を奪われてきたのである。
父親が中学生の娘の裸をスケッチするなんて破廉恥だ!という世間様の声があるそうだが、そんなこと言う奴等は全員まともに作品を見ていない層だろうし、ちょっとでも見ればそれがいかに的外れなクレームであるということにすぐに気付くはずだ。
作中でもこのパパの絵を批判する評論家のエピソードがあるのだが、魔美はパパの絵が世界一大好きだし、自分の裸の肖像画を一番気に入ってると言っている。
このヌードモデルを問題視してる人間の方がよっぽど破廉恥な感性であると自白してるようなものなのである。実に野暮でバカらしい。
佐倉魔美の魅力
ズバリ僕の理想のタイプですね。
とにかく天真爛漫でアクティブで優しくて正しくてドジっ子で八方美人の人気者。
超能力以前に現実でこんな娘いねぇよ!ってくらいイノセントな女の子ですね。
作中でも魔美に歪んだ恋心を抱く男が何人も登場するのですが、思わずそいつら視点で感情移入してしまうんですねw
特にアニメの魔美は藤子作品では珍しくも毎回服が違っていて、おしゃれかわいいんですよね。
横沢啓子さんの声も最高にあっていて、豊かで多彩な表現がいちいちかわいいんですよ。
クォーター設定で赤毛のショートヘアが個性的で、藤子とは思えないキュートなデザイン。
高畑さんという頭脳明晰な相棒
超秀才で性格はのんびり穏やかで正義感も強く完璧だが見た目は冴えないイモ男子。
魔美は彼を頼りにしまくりで信頼しきっており、ぐいぐい積極的に押しかけてくるので、高畑も内心魔美を好きだがシャイなので戸惑う場面も。
野球が下手くそなのに好きで、暇があれば素振りをしていて、それを魔美にからかわれる高畑きゅんの唯一の弱点である運痴属性が萌える。
魔美が超能力でホームランを打たせてあげると言うと、「ズルをして打っても意味がないからやめてくれ!」と断固断るところが彼らしい。
魔美の相棒としてこの高畑さんのキャラを配置した事が作品の肝であり、ブラックジャックにピノコ、メーテルに鉄郎と並ぶ最高のカップリング設定といえる。
魔美の両親は理想の夫婦像
この両親と魔美の関係ってホント理想的で美しいんですよね。
「魔美」はしっかりと家庭も描けていて、画家の父と魔美の関係はもちろん、編集者でワーキングウーマンの母もまた素敵なんですよ。
パパが甘いのでどうしてもママの方が魔美に厳しいんだけども、叱るときでも「魔美ちゃん!」って呼ぶところにすごく愛情を感じるんですね。
夫婦の関係もすごく良くて、普段そんなにべったりしてる様子もないんだけど、両親が固い絆で結ばれているという安心感があるからこそ、魔美があれほど純真に成長してるというのも納得できるんですね。
年頃の娘なのに「パパ大好き!」って言えちゃう父子の関係も素敵で、やはり本来娘が父親をキモイとか言うのは絶対違うし、そう思わせないように成長過程で関係を構築しなければならないものだと思うのです。
アニオリサブタイトルおすすめエピソード10選
魔美のエピソードはもちろん原作漫画のストーリーありきなのですが、アニメオリジナルのエピソードも負けてはいません。
漫画原作ものもアニメでより感動的なクオリティに仕上がってますが、ここではアニメオリジナルエピソード枠に絞って個人的に好きなおすすめサブタイトルをご紹介いたします。
さよならの肖像(52話)
転校する今井くんになんかすごい感情移入できました。
魔美に片思いするクラスメートって実は結構いるんですよね。
魔美は全然気付かなくって平等に誰にでも優しくて。
愛を叫んだピエロ(42話)
少年が悲しみを越えて成長する姿が泣ける!
当時このエピソード目当てでコミックスを全巻購入したのですが、アニオリエピソードだったんですね。
サブタイトルが中二心を刺激します。
狼になりたい(99話)
銀行強盗犯は魔美が以前改心させた不幸な男だった‥!
魔美の命懸けのおせっかいファイトで堕ちた男を救えるか?
魔美「狼でも羊でもない‥人間の血です!」の所で何度見ても号泣w
エスパー魔美の集大成的な緻密なストーリーテリングに感動!
恋愛のススメ(117話)
以前片想いしてた富山と魔美が普通に男女の友情関係になってるのがいいなぁ、と。
藤子先生が苦手なジャンルな分、アニオリではラブコメ要素が所々で盛り込まれてたけど、これがハズレなくて実に良いのです。
傘の中の明日(64話)
竹長君を想う幸子の魔美への嫉妬がカワイイ。
夏服のセーラー服が妙に生々しくて良いのです。
中学生の初々しくてこちょばゆい男女交際が眩しい。
ノンちゃん失踪事件(78話)
魔美のママってホントカッコイイよなぁ。娘の友達との関わり方が自然で素敵です。
ノンちゃんはホント名脇役で、DVDボックス特典の制作人の裏話でも語られてたけど、声優の潮崎ゆり子さんがこのキャラをモブから親友にまで押し上げたよねって、納得。
佐倉家のクルマ騒動(93話)
ポンコツの愛車を換えるか迷うパパの心の機微。
16年分の思い出を乗せた愛車は家族同然ということ。
佐倉家にすっかり馴染んでる高畑君、もはや両親公認の関係だね☆
魔美に片思い(101話)
クラスメートのお調子者あつしが密かに恋をしたのはおせっかい者の魔美だった。
魔美の魅力が100%全快で描かれている。
この回の魔美は特に可愛い。
シリーズ構成の桶谷顕氏の脚本はいつもエモくて感情が揺さぶられる。
ターニングポイント(88話)
高畑が留学!?困惑する魔美カワユス。
いったんここで最終回のつもりで描かれたエピソードらしい。
魔美は高畑なしで自立できるか?というお話。
改めて最後まで丁寧に作られた作品であったと感心する。
俺たちTONBOI(96話)
原恵一が全てを手掛けたさわやか青春群像劇。
これホントに監督の趣味全開の短編もので、魔美抜きでも成立させられるストーリーなんだけど、むりやり魔美と高畑をねじこんでる印象。
部屋のブルーハーツのポスターがなぜだかすごく引っ掛かるw
エスパー魔美 DVD-BOX上下巻セット
おそらく僕が生涯で趣味娯楽もので一番高いお金を出して購入したものがズバリこれだったと思います。
当時10万越えでしたがもう買うしかなかったというか、まだネットで配信とかされない時代でしたし再放送も期待できないしで、もう一度見るにはこれを買うしかなかったんですね。
でも買ってよかったですよ。
ひととおり見たらまた売ることもできますし、どうせならあまり値崩れしない上下巻限定ボックスセットをポチッと購入されることを強くお勧めします。↓