心の声を聞け

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ずっと胸の痛みと格闘している。

埋まる事のない虚無感と、癒える事のない傷跡と。

全てがしんどい。

無意味に思えてならない日々の暮らしに必死で名前を探してる。

悲しみから逃げるようにして軽い笑いを求めて対話する人間関係が疎ましく、欺瞞に満ちたその繋がりを断ち切って孤独と向き合うように生きてきた。

嘘や誤魔化しが大嫌いだ。

だから見なくてもいいものを見ようとしたり、 触れてはならないものに触れようとした。 その度に傷ついてもそれは自傷行為にすぎない。

心のリストカットは止む事を知らない。

真夜中の歩道をサイクリングする時だけ僕の心は安らぎを取り戻す。

闇の中が落ち着くのはそこにうまく同化できるからだ。

明日なんてこなけりゃいいのに。

僕は今でも生まれてきたことに疑問を抱いているし、今でも自分の存在意義をみつけたくてみつからなくて苛々してるし、未だに生まれてこなけりゃよかったなんて思ったりしてるんだ。

とっても恥ずかしいことだけど。

どんなふうに老けていってどんなふうに死を迎えるのだろうか・・って考える。

つまらない妄想だよ。

どうせならエロい事だけ考えて生きてられたらそれが一番ハッピーなんだろうけど。

もちろんエロい事も考える。

けれど十代の頃と比べて全然妄想が膨らまないから自分の脳の衰退に嫌気がしてくるんだ。

どこに行きたいだとか何が欲しいだとか明確な欲求があればいいのに・・。

いい加減に生きてきた結果中途半端な経験が夢を蝕み未来を悟る。

自分の力量を知るとどうしてもできることとできないことが見えてきてできないことばかりなことに気が付いて出来る事を探したらどれもどうでもいいものしか残らなくて投げ出したくなる。

俺は腑抜けになってしまった。

もうたぎるような情熱を、揺れ動く心の機微を書き記すパワーがなくなってしまった。

若さの喪失とはこうゆうことか。

俺は終わったのだ。

この先何十年生きようと俺のこれからの人生は付録の様なものでしかないのかもしれない。

そうでない事を願う自分がまだないわけではないのだけど。

もう恋はできない。したら罪に問われるのだから。

もう夢は見ない。追えば全てを失くすことに繋がるから。

何の為に生きるの?

金を稼いで家庭を築いて平均的日本人の幸福とやらを目指せというのか?

もう若くないので俺は自由に生きるぜ!とも公言できない。

それがどれだけ不様かも解っているから。

不様な生き方に憧れてるわけじゃない。

できればスマートに生きたいさ。

けどどうにもならない無力さを痛感する度に、手に入らないものの多さに辟易する度に、ため息しか出ない日常に嫌気がさすよ。

十年前に戻ってもう一度やり直したいなんて負け犬のようなセリフ言うつもりないけれど、失敗が多すぎてひとつひとつに後悔するのも面倒くさいよ。

十年後からタイムスリップして30代をやり直してるんだと思って今から出来る最大限の努力で最後の灯火を照らしてみせようか。

カッコ悪くてもいい。生きるんだ。

そうやって子供に夢を託し命のリレーを紡いでゆくのか。

くたびれたオッサンになった時、どんなふうに世界を見てるのかな?

あともう少し、近い未来に変われる自分を目撃したくて、今を生きてるような気がします。