借りて観ました。
ずっと観たいと思っていたので期待して観たのですが、まぁ期待通りの出来でよかったです。
ただ、観る前にこんな映画なんだろうなぁと予想してたまんまの展開で、なんのドラマもなく淡々と実にリアルに進行していくのには少々驚きましたが。
140分という若干長い尺の中で微塵も長さを感じさせずに仕上げた周防監督はやはりさすがです。
全く派手なシーンもないので制作費は全然かかってないように思われるが、個人的には不必要に金をかけずに作った映画は当たりが多い気がする。「ソウ」とか。
それでも僕はやってないを観た感想
で、感想なんですが・・裁判官や警察官はパッと見て目の前の人間が嘘をついているか本当の事を言ってるかくらい見抜ける眼力を持ってなきゃダメだろ!っていう憤りですかね。
まずそうゆうテストをして人を観る眼が長けてるかどうかを重要な採用項目にすべきだし、冤罪を有罪に誤判した裁判官は役職剥奪くらいのペナルティがなきゃダメだと思う。
そうでないから裁判なんてとっとと有罪にして終わらせようみたいな風潮がかなりあるし、最初っから公正な眼で見ようともせずにいかに有罪にもってくかしか考えてないように見えるし、実際こうゆう感じなんだろうなぁと思うからすごく司法にはやりきれない怒りを超えた絶望感を覚える。
ただ、今まで僕は冤罪事件は最後までどんなに苦しくてもやってないと言い続けるべきだと思っていたのですが、今回これを見て考えが変わりました。
そうゆう意味ではかなり大きな影響力のある映画だと思います。
痴漢冤罪に巻き込まれてしまったら?
特に結婚してたりしっかり仕事をしている大人であるならば、こうゆう事件に巻き込まれたら事故に遇った(運が悪かった)と思って早めに諦めて示談にした方が傷は浅く済むのかもしれない。
ズルイ考えなんだけど、周りのことを考えたら裁判や控訴に持ち込むのはかなりしんどくて無意味に終わる可能性が高いものだからやめたほうがいい。
でも本当にやってたら控訴までして裁判を続けようなんて思わないと思うからなんとなくこいつはやってないんじゃないかって薄々は思い始めたりするんだろうけど後に引けないんだろうね、裁判官も警察も。
映画の教訓
今回この映画を観て学んだのは、もし痴漢といって現場で捕まえられそうになったらやっててもやってなくてもダッシュで逃げるべきってことですな。
それで捕まったら最悪だけど、どっちにしろ話し合いなんてならずに一方的に逮捕拘留されてしまうという流れが極めて高いから。
あと満員電車に乗る時は若い女性の近辺は極力避けましょう。
まぁ満員電車なんて乗るものじゃないですね。
なかなか考えさせる後味の悪い映画でした。
ただ男性なら誰でも感情移入出来るけど、女性の目線からはほとんど語られてないので女性が見てもあまりピンとこないような気もしますが、どうなんでしょう?